TL17号
パンプータ3を気に入ってくれて、同じコンセプトのバイクをオーダーしてもらいました。
細かい仕様は今後煮詰めていくつもりですが、
基本はセル付きのTLです。
その日の夜に仕入れてきたベース車両を観察してみます。
見たとおりの比較的少数派の白いTLRです。
ブレーキやクラッチ、アクセルなどの固着は無いものの、
外観は錆びが多く、フロントもリアもサスペンションは使えそうもありません。
タンクや前後のフェンダーなどの外装部品は比較的良い状態です。
このまま使用できれば貴重ですね。
トランポから降ろして、分解し始めましたが、
外観とは裏腹に、タンクの中は錆びています。
ただ、この程度でしたら錆取とコーティングで使えそうです。
シートレザーは硬化していて、張替が必要でしょう。
キーはヘルメットホルダーも含めて一本で使えます。
スポークの錆びもありますが、張り替える予算は無いので、
錆び落としのあとにシルバー塗装になりそうです。
固着はないのですが、少々動きが渋いワイヤー類を外してグリスアップします。
まぁ、旧車では致し方が無いレベルですね。
ワイヤー類を外すために外装部品を外したのですが、
アクセルワイヤーのタンクとの接触面にスパイラルホースを巻いたり、
タンクやサイドカバーとフレームの間にラバーを付けたり、
バイク自体は古くても、きちんと処理されています。
ついでにキャブレターも開けてみました。
汚いところはありますが、思ったよりも軽症かな?
ところが・・・・・・そんなに甘くはありません。
スロージェットを外そうとすると、かなり固い。
キャブクリーナーに付け込んで、しばらくすると外れました。
が、先端部分がねじ切れて本体内に残ってしまいました。
何個もキャブレターを分解していますが、初めての経験です。
その後エアスクリューもかなり固く、何とか外れましたが、
これでは再使用不可能ですね。
さて、本体に残ったスロージェットの先端は、
極細ドリルを手動で動かして、少しづつ削り取りました。
もともと先端部分は固定されているわけではないので、
無事に取り除くことが出来ました。
エアスクリューとスロージェットは手持ちの良品と交換して、
キャブレターの組み立て終了です。
このあと、どんなサプライズが待っているのか?
怖くもあり、楽しみでもあります。