ありがたいこと
何だかんだで、いつになく手こずったバイクでした。
先方からは、「とても乗りやすく、良い取引だった。」と言っていただいたので、
ひとまず肩の荷が下りました。
そのTLの新しいオーナーさんが、こちらまで引き取りに来られるときに、
不動で不要になったバイクがあるので、欲しいのなら持ってきてくださる旨のご連絡をいただきました。
私の人生で初のインジェクションのバイク、スズキ・レッツ4です。
千葉の〇〇〇さん、本当にありがとうございました。
2か月ほど前まではキックで始動して、元気に走っていたそうです。
その前からセルは調子が悪く、動かなくなってたと言っておられました。
メーターパネルには見慣れない<FI>のインジケーターがあります。
バッテリーを充電して、キーをONにすると、この<FI>ランプが速い点滅をしています。
ゆっくりと点滅するときは、何かトラブルを抱えているサインで、
速い点滅は深刻なトラブルで始動困難というサインだそうです。
とりあえず、<FI>ランプが点滅しなくなるまでエンジンはかからないと言う事のようです。
早速バラしてみると、バッテリー近辺にはイグナイターなどの重要パーツがあるのですが、
水が浸入していて、ところどころ錆が目立ちます。
ヒューズを確認してみると、錆び付いて根元が折れています。
ヒューズにも水が入っていたので、新品に交換。線もつなぎ直しました。
そして、フロントカバーの中に付いていたパーツが外れて宙ぶらりんの状態です。
振ってみるとコロコロと音がします。フムフム。
トライアルの世界でも、数年前からインジェクションのバイクが主流になっています。
インジェクションのバイクは、キャブレター式と違って横倒しになってもエンジンが止まりません。
油面も何も関係なく燃料を供給し続けてしまうからです。
しかしこれでは転倒してもエンジンが止まらずに危険なため、
バンクセンサーと言うパーツが付いています。
これは、ある程度以上にバイクが傾いて、一定時間以上そのままだと、
エンジンを強制的に止めるパーツです。
いただいたレッツでは、おそらくこのパーツが宙ぶらりんになっていたためと、
ヒューズへの配線が切れていたことと、二つの理由でエンジンが始動しなかったと考えられます。
二つの不具合を直して、ガソリンを入れて、キックを数回すると、エンジンは目覚めてくれました。
さて、それでもセルモーターはピクリとも動きません。
足元のバッテリースペースに入っているスターターリレーは水の侵入で端子が錆びています。
セルボタンを押しても、リレースイッチの音がしないので、おそらくリレーがだめだと思われます。
ここまでバラしたので、ついでにセルモーターも外してみます。
これもバラしてみると、接点が焼けていて、隙間にかすが詰まっています。
接面を磨いて、かすを取って、シャフトにグリスを付けて組み上げました。
バッテリーと直接つなぐと、元気に回っています。
あとはリレーをゲットすれば何とかなりそうです。
も一つついでに、フロントサイドのポリ素材のところに、
擦った跡が付いていて、日に焼けて白くなっている所と二重にダメージがあります。
少し粗目のサンドペーパーで擦った傷を慣らすと、もちろんそのままでは余計汚くなってしまいます。
そこで、これをヒートガンで炙って、表面を少しだけ溶かします。
少しはきれいになったかな?
このバイク、マンションに置いておいて、妻君が乗る予定ですので、
念入りに仕上げないと、どんなクレームが来るやら!(怖)
でもね~・・・・。
と、最後に奥様用と聞いて安心しました。(笑)
外装もしっかりと手入れして点数稼ぎをしましょう!
ちなみにうちにもインジェクションが住みつく予定です。
メーカーまで違うので、配線の色探しから始めました。
まぁ、ガソリンと空気を燃やして走る二輪車ですので、
何とかなるものですね。
ところでインジェクションのバイクとは?
ついにトリッカーお買い上げですか?